![]()
毎月きちんと給料は入ってくるのに、気づけば口座にはほとんどお金が残っていない。
「もっと収入が増えれば解決するはず」と信じてがんばっているのに、なぜか家計はいつもギリギリ──。
こうしたモヤモヤを抱えた人が「最初の1冊」として手に取りやすいのが、ロバート・キヨサキの『改訂版:金持ち父さん 貧乏父さん』です。
この本は、投資テクニックを教えるハウツー本ではなく、
- お金が貯まらない原因をシンプルに見える化する
- 「お金のために働く側」から「お金に働いてもらう側」へ考え方を切り替える
そのための“お金のOSを入れ替える本”と言えます。
目次
『金持ち父さん 貧乏父さん』はどんな本?2人の父が教えてくれる、お金の見えないルール
著者ロバート・キヨサキには、考え方のまったく異なる「2人の父」がいます。
- 高学歴で安定した職に就いていたのに、いつもお金に悩んでいた「貧乏父さん」
- 学歴は高くなくても、ビジネスと投資で大きな資産を築いた「金持ち父さん」
2人の価値観やアドバイスは、驚くほど正反対です。
ロバート少年は、その両方の声を聞きながら、「お金のために働く人」と「お金を自分のために働かせる人」は何が違うのか?という問いに向き合っていきます。
本書は、難しい専門用語ではなく、エピソードや会話を通して進む“物語形式のお金の本”。
その物語の中で、次のようなテーマが繰り返し描かれます。
- お金のために働く人生から、お金に働いてもらう人生へ
- 給料だけに頼るリスク
- 資産と負債の違い
- キャッシュフロー(お金の流れ)の読み方
いわゆる「お金の勉強」の入口として、多くの人に読まれてきた理由はここにあります。
本書の核にあるのは「資産」と「負債」の驚くほどシンプルな定義
『金持ち父さん 貧乏父さん』を象徴するのが、次の2つの定義です。
- 資産=自分のポケットにお金を入れてくれるもの
- 負債=自分のポケットからお金を取っていくもの
会計の教科書のように細かく分類するのではなく、「お金の出入り」というキャッシュフローだけで判断するのがポイントです。
例えば、こんなものが出てきます。
- 住宅ローン付きのマイホームは、本当に“資産”と言えるのか?
- ローンで買った車は、自分の人生にどんなお金の流れをもたらしているのか?
- 保険やサブスク、なんとなく払っている固定費は、資産か、それとも負債か?
この視点で自分の家計や持ち物を見直していくと、
- なぜお金が残らないのか
- 何を減らし、何にお金を回すべきか
が、とてもはっきりしてきます。
なぜ多くの人は「給料に依存したまま」抜け出せないのか
本書が指摘するのは、「お金がない」こと自体ではなく、その裏側にある感情です。
- お金が足りなくなるのではないかという恐怖
- もっと欲しい、もっと豊かになりたいという欲望
この2つに振り回されると、
- 給料が増えたら、その分だけ家や車、生活レベルも上げてしまう
- ローンや固定費が膨らみ、手元にはほとんど残らない
- 「もっと稼がなきゃ」と、さらに忙しく働き続ける
という「ラットレース」に入り込みます。
見た目は豊かになっているようでいて、実態はお金に常に追われている状態。『金持ち父さん 貧乏父さん』は、このループを言語化し、図解で見せてくれます。
大切なのは、「いくら稼ぐか」ではなく、入ってきたお金が「どこに流れていっているのか」を把握すること。
ここに、ラットレースから抜け出すためのヒントがあります。
本書で学べること
キャッシュフローで人生を設計する視点
本書の中では、損益計算書・貸借対照表・キャッシュフローといった言葉が登場しますが、いわゆる専門書のような難しさはありません。
- 給料生活者の典型的なお金の流れ
- 金持ち父さんタイプの人のお金の流れ
を図で比較しながら、
- なぜ給料が増えてもお金が残らないのか
- なぜ資産を持たないと一生働き続けることになるのか
を、感覚的に理解できるように構成されています。
これを読むと、「どれだけ稼ぐか」よりも「稼いだお金をどんな流れに乗せるか」が大事なのだという感覚が、自分の中に少しずつ育っていきます。
初心者でも行動に移しやすい「6つの教え」
金持ち父さんは、ロバートに長い年月をかけて「6つの教え」を伝えます。
- 金持ちはお金のために働かない
- お金の流れの読み方を学ぶ
- 自分のビジネスを持つ
- 会社を作って節税する
- 金持ちはお金を作り出す
- 学ぶために働く
ここでいう「自分のビジネス」とは、必ずしも大きな会社を作ることではなく、
- 資産を増やす仕組み
- 自分の強みを生かした小さな収入源
のことも含みます。
どれも、「今日はこれをやろう」と即行動に移せるほど具体的ではありませんが、
- 副業を選ぶときの判断基準
- どんなスキルに時間を投資するか
- 将来のキャッシュフローをどう増やしていくか
といった、長い目で見た人生の方向性を決める “軸” になります。
仕事・副業・投資の「判断軸」が手に入る
『金持ち父さん 貧乏父さん』を読むと、働き方やお金の使い方に対する「ものさし」が変わります。
例えば、こんなふうに視点が少しずつ変わっていきます。
- 給料が高いかどうか以上に、「そこで何を学べるか」を重視する
- 欲しいモノを買うとき、「これは資産か、それとも負債か?」と一度立ち止まる
- 消費ではなく、自分のキャッシュフローを増やす選択を意識する
こうした視点を持てるようになると、
- 転職や副業を選ぶとき
- 資格や学びにお金を使うとき
- 大きな買い物をするとき
に、「今の自分にとってそれは資産になるのか?」と考えられるようになり、
ぶれない判断軸が少しずつ育っていきます。
こんな人に特におすすめ:悩み別に見る『金持ち父さん 貧乏父さん』
1つずつ、自分の状況と照らし合わせてみてください。
給料はあるのに貯金できない人
- 毎月の支出がどこに消えているのか分からない
- ボーナスが出ても、あっという間になくなってしまう
→ 資産と負債の違い、お金の流れの見方を学ぶことで、何を減らして何を増やすべきかが、具体的に見えるようになります。
投資やお金の勉強を「これから始めたい」初心者
- NISAや投資信託という言葉は知っているけれど、正直よく分からない
- いきなり株の本を読むのはハードルが高い
→ この本は「お金の考え方」を整える入門書。専門用語に挫折したことがある人にも向いています。
副業やビジネスに興味があるが、一歩が踏み出せない人
- 本業の給料だけに頼るのが不安
- いろいろ情報を見ているうちに、何が正解か分からなくなる
→ 「自分のビジネス=資産を生む仕組みをひとつ持つ」という発想を教えてくれるので、どんな方向性で動き出すかの“地図”が描きやすくなります。
将来のお金が不安な20〜40代
- 老後資金や年金について考えると、なんとなく怖くなる
- 会社の業績や雇用の安定性に不安がある
→ 給料に依存しすぎないために、今から何を準備しておくべきか。そのヒントが、ストーリーを通して手に入ります。
読むときのコツ:この本は「正解集」ではなく「考え方の本」
注意しておきたいのは、『金持ち父さん 貧乏父さん』は
- どの株を買えばいいか
- どんな不動産を買えばいいか
- どう節税すればいいか
といった、具体的なノウハウの本ではないということです。
代わりに得られるのは、
- お金を使う前に一度立ち止まるクセ
- キャッシュフローで物事を判断する視点
- 「お金に働いてもらう」とはどういうことか、という感覚
といった、一生使える「お金の土台となる考え方」です。
どこかに“必勝法”が書いてあるはず、と探す読み方ではなく、「自分の生活に当てはめるためのヒント集」としてゆっくり味わう読み方がおすすめです。
読んだあとに始めたい、3つの小さな実践
本を読み終えたときが、一番意識が変わりやすいタイミングです。
その勢いを生かして、次の3つだけでも試してみると、現実が少しずつ動き始めます。
支出を「資産」と「負債」に分けてみる
家、車、保険、サブスク、習い事など、毎月のお金の出入りを書き出し、
- ポケットにお金を入れてくれるもの
- ポケットからお金を取っていくもの
にざっくり分けてみます。
毎月少額でも「資産」にあたる支出を増やす
本・学び・スキルアップ・将来の収入源になりそうなことなど、「今はお金が出ていくけれど、長い目で見れば自分の力になる支出」を意識してみます。
「学ぶために働く」という視点で、今の仕事や副業候補を見直す
今の仕事で身についているスキルが、将来どんなキャッシュフローにつながるのか。
これから始める副業が、自分の資産になるのか。
こうした問いかけをしてみるだけでも、行動の方向性が変わってきます。
まとめ:お金に振り回される人生から抜け出す「入口の1冊」
![]()
『改訂版:金持ち父さん 貧乏父さん』は、
- なぜ働いてもお金が残らないのか
- なぜ給料に頼るだけの生き方が危ういのか
- どうすれば「お金のために働く側」から「お金に働いてもらう側」へ移れるのか
といった問いに、シンプルで本質的な視点を与えてくれる本です。
資産と負債の捉え方、キャッシュフローの見方、そして「学ぶために働く」「自分のビジネスを持つ」という発想は、これからの時代を生きるうえで、確かな土台になってくれます。
- 将来のお金が不安な人
- お金の勉強をゼロから始めたい人
- 副業や投資に興味はあるけれど、一歩が踏み出せない人
そんな人にこそ、最初の一歩として手に取ってほしい“人生の教科書”のような一冊です。
「お金の不安を減らしたい」と感じた今が、お金の考え方を整えるベストタイミングかもしれません。
ショップで見る
編集後記
「給料は入っているのに、なぜか残らない」——この悩みは、節約が下手だからでも、努力が足りないからでもなく、ただ単に“お金の流れ”が見えていないだけ、ということがよくあります。
『金持ち父さん 貧乏父さん』が多くの人に刺さるのは、まさにその見えない部分を、驚くほどシンプルな言葉で可視化してくれるからだと思います。
資産と負債を「ポケットにお金を入れるもの/取っていくもの」で分ける。
この定義は荒っぽくも見えますが、だからこそ強い。持ち家、車、サブスク、保険、習慣的な支出——あらゆるものを感情ではなくキャッシュフローで見直せるようになります。これだけで、人生の選択に“ものさし”が一つ増えます。
ただ、この本は「金持ちの正解を真似しよう」という読み方をすると、少し危うくなります。
アメリカ的な前提もありますし、極端なメッセージも多い。けれど本質は、安定を否定することではなく、給料以外の選択肢を持つ発想を取り戻すことにあります。
「いくら稼ぐか」より「稼いだお金がどこへ流れていくか」。
そして「今の行動は、未来のキャッシュフローを増やすか」。
この視点があるだけで、働き方も買い物も、少しずつ変わっていきます。
今回の記事では、読み終えて満足してしまわないように、あえて「小さな実践」を最後に置きました。
支出を資産と負債に分ける。少額でも資産側の支出を増やす。学ぶために働く視点で仕事や副業候補を見直す。
どれも劇的ではありませんが、実はこういう“地味な習慣”が、ラットレースから抜け出す現実的な一歩になります。
お金の不安は、知識だけで消えるものではありません。
でも、仕組みを理解し、流れを整え、選択肢を増やしていくことで、確実に小さくなっていきます。
『金持ち父さん 貧乏父さん』は、その入口に立たせてくれる本でした。この記事も、あなたの「最初の一歩」を後押しできたならうれしいです。
関連記事